しまちゃんなりの小説の読み方

読了した小説を、ある観点から紹介していきます!そういう見方があったか!と思ってくれれば幸いです

小説を読む[2]

今日は、池井戸潤さんの「下町ロケット ゴースト」を読み切りました

 

今作品から学べたことは

「会話で人物に色を付ける」ということでした

 

まず、下町ロケットの概要は、研究職として働いていた佃が、ロケットの発車失敗により、責任をとって辞職する。その後会社の社長となり、失意の中にあったが、舞い込んだロケットの話に元研究者としての血が騒ぐ。そして、会社全体といて、成長する物語である。

今作品は、その三部作として書かれました。このシリーズを読んできて感じたことは、

「登場人物の性格、背景などが想像をかきたてる」ということです

登場人物みんな個性的。だけど、その人物の色は、はっきりと伝わってくる。

私は、これは、「会話の巧みな利用」があるからだ、と考えました

今作品では、軽部の登場シーンがあります。確かに、地の文で軽い説明がされていますが、それだけではありません。軽部がここまでに起こした人間関係のいざこざ、軽部の雰囲気、考え方など、会話によって理解できる部分が多かったです。

例えば、会社を引っ張っている山崎と佃の2人が飲みに出て、軽部のことについて話すシーンがあります。そこでは、「ぶっきらぼう」「不器用」「口が悪い」などの特徴が現れてます。

逆に、いざこざを起こした上島の会話では「エラソー」「チームプレーに不向き」「質問してもろくに答えない」などと書かれてます。

また、ポジティブな山崎視点、ネガティブな上島視点という、対立的な見方が更に、想像をかきたてました。

色んな人物の視点から、登場人物を、書くことによって読者のイメージは、かなり色がついて来ます。

 

この「会話で登場人物を紹介する」というテクニックは、自分が小説を書く上で使ってみたいと思います!